抜歯の大変さには個人差があります。抜歯が終わると、ガーゼを強く噛んでから30分以上経過しても血が止まらない場合や、一度血が止まった後に再び出血する場合に、考えられる要因や、対処法、十分に止血できなかった場合に起こることについてご紹介します。

出血が止まらない場合に考えられる要因とは以下のようです。ガーゼをしっかり噛んでいなかったこと。うがいのしすぎや、傷口を舌や、指、歯ブラシで触るなどをして、血餅が剥がれ落ちたこと。過激な運動や、熱い湯船につかる、飲酒などをして、血圧が上昇し傷口が再び開いたこと。傷口に問題があること。静脈が傷ついていること。抜いた部分の歯茎や骨に付着している不良な組織（肉芽組織）が残っているなどこと。全身的な問題が関与していること。血液や肝臓などに問題があること。常用しているお薬が関係していること。

出血の対処法について、清潔なガーゼ、なければティッシュなどを、自分の歯（歯冠部分）と同じくらいの大きさに丸めて、30分間しっかりと噛み続けます。その後、出血量が減れば、問題ないでしょう。この時、傷口を見たり、ガーゼを取り換えたりすることは止めましょう。

ガーゼを噛んでいても血が持続的にたくさん溢れてくる場合、または、30分ガーゼを噛んでも出血量が変わらない場合は、傷口に問題がある、または全身的な問題があることも考えられます。速やかに治療を受けた歯科医院に連絡し、症状を伝えましょう。

抜歯後の食事について、麻酔によるしびれが取れたら（2～3時間から数時間）、食事をとることができます。刺激の強いものは避けますが、痛みがなければ普通の食事をとってかまいません。痛みがあるときは、状態にあわせ痛みが増さないようなものを適宜とります。